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2008年12月27日土曜日

[Repo] ポール・グレアム「学歴社会の次に来るもの」

日本で学歴が最重要というほどには感じない。官公庁系では未だそんな雰囲気は感じるけれど、大手の私企業ではかなり脱皮しているのではないだろうか(上に行っていないから見えない可能性は高い)。でも、社内での階段をどう歩んできたか、という自社歴は重要になってきている。しかも、それは実力ではなく、誰の指示に従うか/拒否できないか、というリトマス試験として。
学歴が業績予測であるとしたら、自社歴もそうだろう。そもそも予測センサーが駄目駄目なら、何のために予測するのかという問題が残る。

▼ポール・グレアム「学歴社会の次に来るもの」 - らいおんの隠れ家
http://d.hatena.ne.jp/lionfan/20081218#1229592516
  • 歴史によれば、他の条件が等しい限り、親が子供の成功を直接左右できないようにした社会ほど繁栄するようだ。
  • この直接的な力を禁止すれば二重の利益がある。社会全体で「ある仕事に最適な人」を得られるだけでなく、親の野心は直接的な方法ではなく、「自分たちの子供を本当に良い子供に育てる」という、間接的な方法に注がれるようになる。
  • 学歴について考えよう。学歴の意味は、その人の業績を予測することだ。本当に業績を測定できるなら、そんなものは必要なくなるだろう。
  • 個人の業績は大きな組織では測定しにくく、そして業績が測定しにくいほど予測が重要となる。組織が新人の業績をすばやく安価に測定できるなら、学歴を調べる必要はなくなる。全員を採用しておき、業績の多い人だけを残せばいい。
  • 市場から直接、報酬を得ることができるのに、どうして出世の階段を昇るのに20年を費やさなくちゃいけないの?
  • 小さな組織は大きな組織よりも、素早く新しいアイデアを生みだすことができる。そして新しいアイデアはますます貴重となっている。
  • 現在、企業はますます社員がする仕事に見合った賃金を支払わざるを得なくなっている。1つの理由は社員が、会社が後で報いてくれると信じなくなったからだ。なぜ倒産や買収で反故にされる可能性があるのに、会社に暗黙の貯金をするべく働く必要がある? 別の理由は、企業の一部は慣習を破り、若い社員に大金を支払い始めたからだ。このことは特に、コンサルティングや法律、金融業に当てはまり、ヤッピーという社会現象すら生み出した
  • 「意欲的な若者に市場価格の賃金を支払って、見合っただけの成果を引き出す」という、今では当たり前に思える原則が生まれた。
  • 競争力を心配する国は、自国のベンチャーの数を気にするが、それよりも潜在的な報酬基準をチェックした方が良い。ばりばり働く若者に、市場の賃金レートに見合った報酬を働いた分だけ支払っているか、ということを。成果に応じた報酬でなければ例外なく年功に応じた報酬になるので、若者への待遇がリトマス試験紙となる。
  • 若くても賢く、やる気満々の人々が、既存の会社で働くよりも自分で会社を始めたほうがより儲かるような社会になれば、既存の会社は彼らを引き止めるためにもっと支払わざるを得なくなる。だから市場の賃金レートは、しだいにあらゆる組織に浸透していく。そう、行政機関にさえ。[3]
  • 学歴認定機関の予言ビジネスはもはや予言自体が結果をもたらすものではなくなったのだから、彼らはもっと努力して未来を予測できるようになる必要がある。
  • 学歴は賄賂やコネよりマシだ。だがそれは完成形ではない。
  • 大きな組織の力が20世紀後半に最大限に達したとき、学歴時代の衰退が始まった。私たちは今、測定に基づいた新しい時代に突入したようだ。新しいモデルがそんなに急速に進んだ理由は、あまりにもうまくいくからだ。減速の兆しはまったく見られない。

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